anyとsome/anythingとsomethingの違い、使い分け、否定文で使う場合のニュアンスの違いなどについて

anysomeは良く混合されがちな単語として教科書や参考書などにも使い方の対比などが記載されています。

ただ、some否定文では用いる事が出来ないなど、学習者を混乱させるような内容のものも多いので、今回はその辺の話も交えながらanysomeについて話をしていきます。

先ず初めに

anysomeは全く違う異なる単語で、意味合いが似ている類似しているという認識がそもそも間違っています。

anyは「いかなる~も/どんな~も」という意味合いの単語、主に形容詞です。

「誰でも/何でも」というように、あるグループ全体を指す時に使われます。

例えば、any peopleなら「人」というグループ全体を指すので、

any people can do it.
誰でも出来る

というように「いかなる人も~」=「誰でも~」というようなニュアンスになります。

一方someは「幾つかの/適量の/少量の」などという意味合いの単語、主に形容詞です。

「ある~」というように、あるグループの限定された物事/人々を指す時に使われます。

例えばsome peopleなら「人」というグループのさらに限定された(比較的少数の)人々を指すので、

some people can do it.
一部の人には出来る

というように「ある特定の人々」=「一部の人」というようなニュアンスになります。

any people can do it.
誰でも出来る

some people can do it.
一部の人には出来る


anythingとsomething

anythingsomethingのニュアンスの違いも上記の説明の内容と全く同じで、anythingはあるグループ全体を指す時に使われます。

somethingはあるグループの限定された物事を指す時に使われます。

分かりやすい例として、can I get you something to drink?「何かお飲み物をお持ちしましょうか?」というお店などでよく聞くフレーズをcan I get you anything to drink?にするとどうなるのかを説明します。

先ず、文法的に間違っているか?という問いに対しては間違ってはいないという答えが正解です。

ただ、日常会話において、通常の接客業務における「何かお飲み物をお持ちしましょうか?」というフレーズにanythingを用いるのが適切か?という問いには適切ではないという答えが正解です。

なぜなら、anything to drinkは「いかなる飲み物」=「飲み物全種」を意味するので、can I get you anything to drink?と言うと、あたかもそのお店にはこの世の全種類の飲み物が置いてあるかのようなニュアンスになってしまうからです。

なので、コーヒーやお茶など、ある程度限定されたニュアンスにするのが適切なため、something to drinkを用いるのが一般的には正解となります。

では、can I get you anything?「何かお持ちしましょうか?」というフレーズもお店などではよく聞くが、これも正しくはcan I get you something?なのか?と混乱してしまう方もいるかも知れませんが、飲み物や食べ物などに限定せずに漠然と客の注文を取る場合はcan I get you anything?と言うのが適切です。

can I get you anything?と客に尋ねて、例えば客が飲み物をオーダーしたとして、もう一度can I get you anything else?と言えば「他に何かご注文は?」というようなニュアンスになります。

これを食べ物や飲み物に限定したい場合はsomething to eatやsomething to drinkなどと言います。


否定文に使う場合のニュアンスの違い

not anyとする場合は「いかなる~もない」=「少しもない/全くない」というようなニュアンスになります。

ここで注意して欲しいのが、否定文にanyが使われているからと言ってany=「少しもない/全くない」というようなニュアンスになる訳ではないという事です。

あくまでもnot anyとした場合だけです。

例えば、I don’t have any moneyはnot anyなので「お金を少しも持っていない」となりますが、any money are not availableという文は否定文でもnot anyではないのでanyのニュアンスは変わらず「いかなるお金も使用出来ません」というようなニュアンスになります。

要は否定文だから肯定文だからという話ではなく、基本的にはanynot前にあるのか後ろにあるのかで判断します。

anyの前にnotがある場合はnot anyなのでニュアンスが変わります。

I don’t have any money

反対にanyの後ろにnotがある場合はnot anyではないのでニュアンスは変わりません。

any money are not available

ではsomeを否定文で用いる場合はどうなのか?について話していきます。

結論から言うとsomeの場合は基本的にはそのニュアンスは変わりません

そもそも否定文にsomeって使えるのか?については下記で説明していきます。


someって否定文では使えないのか?

冒頭でも言いましたが、確かに一部の教科書や参考書などではsomeは否定文に用いる事が出来ないというような文言がありますが、否定文にもsomeを用いる事は出来ます。

そしてその場合のニュアンスについては上記で言ったように基本的に変わりません。

例文

I don’t like some of my friends.
何人かの友人の事が好きではない

I couldn’t read some letters in the sentence.
その文章の幾つかの文字は解読出来なかった

I don’t like some Japanese food.
幾つか嫌いな日本料理がある

上記の例文のような使い方は日常的に良く使われる表現です。

ニュアンスも肯定文で用いられる場合と同じですよね。

ではなぜ一部の教科書や参考書はあたかもsomeは否定文では絶対的に用いる事が出来ないかのような事を言うのか?

これについては、おそらくその教科書や参考書が言っているのは、not anyと同じ意味ニュアンスとしてnot someを使う事は出来ないという事だと思います。

例えば「お金をいくらか持っている」と言いたい場合はI have some moneyと言いますが、「お金を少しも持っていない」と言いたい場合はI don’t have any moneyと言います。

英語に慣れていない人は「お金をいくらか持っている」の反対語が「お金を少しも持っていない」と考えて、I have some moneyにnotをつけてI don’t have some moneyとしがちです。

しかし、もともとI have some moneyは単に「お金をいくらか持っている」というだけでなく、「(何かに使うための)お金をいくらか持っている」というようなニュアンスなので、I don’t have some moneyというと「(何かに使うための)お金がいくつかない」というような限定的なニュアンスになってしまいます。

分かりやすく言うと、I don’t have some money for~とすると、生活費や娯楽費など、色々出資しなければならない内の幾つかのお金を持っていないというようなニュアンスになってしまうので、意味が分からなくなってしまうという事です。

こういった混乱を避けるために一部の教科書や参考書ではsomeは否定文では用いる事が出来ないと言っているんだと思います。

ただ、何回も繰り返しますが、否定文でもsomeを用いる事は出来ます。

使えるのは「いくつかの~は~ない」というような先ほどの例文のような場合がほとんどです。

I don’t like some of my friends.
何人かの友人の事が好きではない

I couldn’t read some letters in the sentence.
その文章の幾つかの文字は解読出来なかった

I don’t like some Japanese food.
幾つか嫌いな日本料理がある


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