グリーン グリーンと言えば小学生の頃に学校の授業などで歌った記憶がある人がとても多い曲だと思います。
しかし、オリジナルの英語歌詞を知っている人はどれほどいるでしょうか?
実は私もつい最近このオリジナルの英語歌詞を知ったのですが、日本語版のグリーングリーンとは余りに内容が違ったので驚きました。
日本語版では「パパ」がメインの歌で、爽やかで悲しい雰囲気の歌詞になっていましたが、オリジナルの英語版では悲しい雰囲気はありませんでした。
オリジナルの英語版は当時アメリカのフォークグループ「ザ・ニュー・クリスティー・ミンストレルズ」のメンバーであったバリー・マクガイアとランディー・スパークスによって作詞作曲され、1963年にリリースされた曲なのですが、歌詞をじっくりみてみると当時のアメリカの社会を反映した社会的なメッセージの込められているなと強く感じました。
前置きが長くなりましたが、オリジナルの英語版は英語の教材としてもかなり有用であると感じました。
というのも歌詞内に用いられている表現の多くにユーモアがあり、一般の学校教育等では用いられないような単語や表現がたくさんあるので、本場の英語を学びたい人にとってはかなり有用な教材になるでしょう。
ではさっそく英語版の歌詞を見ていきましょう( ..)φメモメモ
※当記事は著作権の侵害にならないように引用の要件に沿って書かれています
Green, Green
Song by The New Christy Minstrels
Written by Barry McGuire and Randy Sparks
[Chorus:]
Green, green, it’s green they say
On the far side of the hill
Green, green, I’m goin’ away
To where the grass is greener still
Oh well I told my mama on the day I was born
Don’tcha cry when you see I’m gone
Ya know there ain’t no woman gonna settle me down
I just gotta be traveling on
Singing
[CHORUS]
Nah, there ain’t nobody in this whole wide world
Gonna tell me to spend my time
I’m just a good-loving rambling man
Say, buddy, can ya spare me a dime?
Hear me crying, it’s a
[CHORUS]
Yeah, I don’t care when the sun goes down
Where I lay my weary head
Green, green valley or rocky road
It’s there I’m gonna make my bed
Easy, now
[CHORUS]
Everybody, I want to hear it now
[CHORUS]
To where the grass is greener still
To where the grass is greener still
To where the grass is greener still
和訳
[コーラス]
グリーン グリーン 丘のずっと向こうは緑があふれる土地らしい
グリーン グリーン 俺は行くつもりさ
より緑あふれるその土地へ
俺は生まれたその日にママに言ったのさ
俺が出て行っても泣かないでおくれ
女のために落ち着く気はないのさ
俺はただ歌いながら旅をし続けるとね
[コーラス]
この広い世界にはだれも居やしないのさ
自分らしく生きろと言ってくれる奴なんて
俺はただの愛に満ちた放浪者さ
なあ、相棒、小銭を貸してくれないか?泣けてくるぜ
[コーラス]
いつ日が暮れたって気にしないぜ
俺はどこだって横になる事ができるのさ
緑あふれる土地よ谷や岩だらけのでこぼこ道にあるのか
そこが俺の寝床さ
気楽に行こうぜ
[コーラス]
さあ皆一緒に歌おう
[コーラス]
より緑あふれるその土地へ
より緑あふれるその土地へ
より緑あふれるその土地へ
ピックアップ英単語・表現
they say=~という事らしい
goin’=going
still=静かな・凛とした
don’tcha=don’t you
ya=you
gotta=got to
ain’t=am not, are not, is not
gonna=going to
nah=no
good-loving=[形容詞]愛のある・愛にあふれた・愛に満ちた
rambling=[形容詞]ぶらぶら歩く・とりとめのない・放浪癖のある
say=(間投詞的に、注意を引くために用いて)なあ・ねえ・おい
buddy=相棒
spare=与える
dime=10セント(硬貨)
the sun goes down=日が暮れる
lay=置く・横たえる
weary=[形容詞]疲れた・疲労した・うんざりする
valley=谷
rocky=[形容詞]岩だらけの・でこぼこの
make one’s bed=(~を)寝床にする・寝床を作る
easy=[副詞](間投詞的に用いて)気楽に行こう!・心配無用!
解説
Contents
it’s green they say on the far side of the hill
ここは和訳では「丘のずっと向こうは緑があふれる土地らしい」とした部分ですね。
先ず、これは文法的に分かりやすく並び替えると、they say it’s green on the far side of the hillとなります。
そして、they sayは直訳すると「彼らは言う」となりますが、上記のように用いる場合は「(彼らが言うには)~という事らしい」というニュアンスになります。
この場合のtheyは具体的に誰かを指している訳ではないので訳さない場合が多いです。
さて、なのでit’s green they say on the far side of the hillは「丘のずっと向こうは緑があふれる土地らしい」というニュアンスになります。
I’m goin’ away to where the grass is greener still
ここは和訳では「俺は行くつもりさ、より緑あふれるその土地へ」と訳した部分ですね。
先ずgo away to~は「~へ出かける」というニュアンスになるので、I’m going away to~は「私は~へ向かって出かけている」となります。
和訳では「行くつもりさ」と訳しましたがbe going to doの持つ意味合い「~するつもりだ・~しようとしている」とは違い、「もう実際に向かってはいるがまだその場所には辿りついていない=行くつもり」という意味です。
そしてwhere the grass is greener stillは直訳すると「草がより緑で凛とした場所」ですが、前後の文脈を考えると「より良い場所=より緑あふれる土地」などと訳した方が雰囲気が出ます。
don’t you cry when you see I’m gone
ここは和訳では「俺が出て行っても泣かないでおくれ」と訳した部分ですね。
先ず、be goneは「もういない(もう二度と戻って来ない)」というニュアンスですが、米スラングではI’m goneと言って「もう行くね・ばいばい」などという意味合いで用いられる事があります。
なので、when you see I’m goneを直訳すると「貴方が私が出て行くのを見る時」となります。
なのでdon’t you cry when you see I’m goneとすると「俺が出て行く時に泣かないでくれ」となります
you know there ain’t no woman gonna settle me down
ここは和訳では「女のために落ち着く気はないのさ」と訳した部分ですね。
先ず、ain’t(isn’t)とno womanとで二重否定になっていますが、この場合は反対の意味にならず、否定を強調します。
文法上はあまり正しくはありませんが、口語では否定を二重にする事はよくあるので、余り気にしない方が頭に入って気やすいです。
なのでthere ain’t no woman gonna settle me downは直訳すると「私を落ち着かせる女性はいない」となります。
※you knowは呼びかけなどに用いる表現で「分かるだろ?」などというニュアンスを含むが訳さない場合が多い
※こういう場合はthere(そこ)は訳さない
※この場合の「落ち着く」とは「家庭に収まる」とかそういったニュアンス
私が訳したように訳さなくてもニュアンスさえ掴めていればOKです。
I just gotta be traveling on singing
ここは和訳では「俺はただ歌いながら旅をし続ける」と訳した部分ですね。
先ず、gottaはgot toの略ですが、I have to「~しなければいけない」と同じ意味合いです。
他にもI’ve gottaなどという風に用いる事もありますが、いずれもインフォーマルな表現でフォーマルな場面ではI have toを用います。
例
I gotta go.
もう行かなくちゃ
I have got to work now.
今は仕事をしなくちゃいけない
そしてonは副詞として「どんどん・絶えず」という意味合いがあります。
なのでI gotta be traveling onとすると「俺は旅をし続けなくてはいけない」となります。
細かいニュアンスの違いは気にせずに実際にオリジナルの英語版を聴いてみると感覚が掴みやすいですよ( ..)φメモメモ
nah, there ain’t nobody in this whole wide world gonna tell me to spend my time
ここは和訳では「この広い世界にはだれも居やしないのさ、自分らしく生きろと言ってくれる奴なんて」と訳した部分ですね。
先ず、tell someone to doは「~に~をするように言う」となります。
次に、spend one’s timeは直訳すると「自分の時間を過ごす」となりますが、文脈によっては「自分らしく過ごす・自分らしく生きる」などというニュアンスにもなります。
なのでtell someone to spend his timeとすると「~に自分らしく生きろと言う」となります。
ちなみに、他にも似たような表現で、live my own life「自分の人生を生きる・自分らしく生きる」などがあります
例
Don’t care what others think, just live your own life.
他人の考えなんて気にせずに自分らしく生きろよ
さて、なのでthere ain’t nobody in this whole wide world gonna tell me to spend my timeで「この広い世界にはだれも居やしないのさ、自分らしく生きろと言ってくれる奴なんて」となります。
hear me crying, it’s a
ここは和訳では「泣けてくるぜ」と訳した部分ですね。
先ず、hear me cryingは直訳すると「私が泣いているのを聞いてくれ」ですが、これは雰囲気で好きに訳してOKです。
例えば「泣き言を聞いてくれ」とかでもOKです。
そして最後のit’s aですが、これは曲を実際に聴けばすぐに分かるのですが、何かを言いかけている途中です。
なので余り気にしないで下さい。
I don’t care when the sun goes down, where I lay my weary head
ここは和訳では「いつ日が暮れたって気にしないぜ、俺はどこだって横になる事ができるのさ」と訳した部分ですね。
先ず、この文を分かりやすいように変化させると、I don’t care when the sun goes down, I don’t care where I lay my weary headになります。
つまり、「俺はいつ日が暮れたって気にしないし、どこに疲れた頭を横たえるのかも気にしない」となります。
※この場合正しくはI don’t care when the sun goes down, nor do I care where I lay may weary head.となります
green green, valley or rocky road, it’s there I’m gonna make my bed
ここは和訳では「緑あふれる土地よ谷や岩だらけのでこぼこ道にあるのか、そこが俺の寝床さ」と訳した部分ですね。
ここの部分は詩的な要素が多く、文法的に考えると混乱してしまうので、断片的に捉えて雰囲気で訳した方が分かりやすいです。
※green green=緑あふれる土地よ
※valley or rocky road=谷や岩だらけのでこぼこ道
※it’s there=それはそこにある
※ I’m gonna make my bed=(そこで)俺は寝床を作るのさ=俺はそこで暮らすのさ
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戦争の歌という前提が頭にあるからでしょうか。
it’s green they say
からの
I’m goin’ away
To where the grass is greener still
このstill が未だ、の意味に思えて仕方ありません。
みんなそれをgreenって言うんだ。
(戦争で焼けこげて、かなり緑は禿げているんだけどね)
僕は、未だちゃんと草が青々と茂っていくところにいくよ。
(戦争で緑荒らされていない、平和な土地へ)